地方で出会った地球市民たち
茨城県の最北部に位置する常陸太田市に、地域おこし協力隊制度が導入されたのは、平成23年度のこと。県内でも初の取り組みでした。協力隊員の移住先となったのは、市内最北部で福島県との県境に位置する「里美地区(旧・里美村)」。そこへ委嘱されたのが20代の女性3人でした。この3人の共通点は「清泉女子大学文学部地球市民学科の卒業生」ということ。地球市民学科と常陸太田市は大学の授業を通じて十年来の交流があり、そんな長年の関わりから、授業以外でも継続して地域に貢献できる術として、「地域おこし協力隊」の導入が挙がったのです。
大学と地域の連携という全国的にも珍しいケースで誕生した「常陸太田市地域おこし協力隊」。文庫「地方とわたしとつながる世界」では、元協力隊メンバーの石川さん、笹川さん、長島さんが活動を通して出会った地域の方たちとの交流を等身大の言葉でつづっています。ゆたり編集室が取材した活動の一コマや3人へのインタビューも収録。自分たちらしく「地域とつながる」3人の視点を通して、地方の豊かな暮らしを紹介します。